<巨人4-9ロッテ>◇21日◇東京ドーム

 ロッテが「IT砲×2」の4発で巨人を沈めた。井口、西岡の元祖IT砲に加え、今江、竹原も競演。「今までチームに迷惑をかけていたので、取り返したいと思って集中していた」と言う西岡が、まずは先頭打者本塁打で先陣を切った。右ひざ打撲のため15試合ぶりスタメン復帰した1打席目に、巨人内海の外角直球を右翼席へ運んだ。「やっぱりオレって持ってるわ」と久しぶりに笑った。

 リードオフマンのこの復活弾で、3連敗中のチームに勢いが戻った。同点で迎えた6回には2番に起用された竹原が左翼席へ2号ソロ。「インコースの難しい球だったけどうまく体が反応した」。内海のクロスファイアを引きつけて、右腕の力で運ぶ井口張りの1発。春季キャンプから弟子入りし、メジャー流打撃練習と筋力トレを積み重ねた成果が出た。

 さらに8回には、井口の11号ソロと今江の4号2ランでダメ押しだ。これで元祖IT砲がさく裂すると3戦3勝と不敗神話も伸ばした。井口は「交流戦の最後にいい形で終われて良かった。家族と両親が応援に来ていたので、最高の父の日になりました」とうれしそうに笑った。

 07年から続いた巨人戦の連敗を7で止めて、9勝12敗3分で交流戦の全日程を終了した。バレンタイン監督は「西岡が戻って打線が活発になった。これから浮上できるのではないかと思う」と、後半戦への光明を見いだしていた。【鳥谷越直子】

 [2009年6月22日9時2分

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