<中日4-2巨人>◇4日◇ナゴヤドーム

 怒りのパワーが爆発した。1-2と逆転された直後の7回、中日打線が不敗左腕に襲いかかった。1死二塁でマウンドに上がった山口から、代打立浪が粘って四球を選んだ。井端も歩いた。満塁とすると荒木が2球目をガツン。左前適時打で同点とした。そして、とどめは森野将彦内野手(30)だ。初球を左前に運んで2者を迎え入れた。やられっぱなしだった山口、そして本拠地で4戦全勝されていた巨人への痛快な逆襲劇だった。

 お立ち台に上がった森野の目はまだつり上がっていた。「きょうは怒ってやるというくらい興奮していました。絶対勝つしかない。打つしかないと思った」。鼻息も荒かった。自身は6月27日広島戦(マツダ)で2安打した後、5試合ノーヒット。その間にチームの連勝は8で止まった。前夜の巨人との直接対決初戦は惜敗して2連敗。この日までライバルには今季2勝8敗と負けっぱなしだった。だから森野はあえて怒った。淡々とやるのではなく気持ちを表に出した。その結果、25打席ぶりのヒットとなる決勝打が生まれた。

 森野はデーゲームの前日は体調管理のため夜12時までに眠る。それほど睡眠に気を配る男が今では「眠りたくない」と思う夜もあるという。理想のスイングの感触を忘れないためだ。

 巨人戦の連敗も4で止め、ゲーム差は6・5。「必死ですよ。巨人にはこれから(借りを)返していかないと」と同点打を放った荒木が熱い気持ちを明かせば、森野も「明日も勝つしかない。やられっぱなしじゃどうしようもない」とほえた。この1勝だけではオレ竜軍団の怒りは収まらない。【鈴木忠平】

 [2009年7月5日9時6分

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