中日落合博満監督(55)が「タイトル獲得支援」を約束した。前日23日、東京ドームで巨人に敗れて2位が確定。残り9試合はCSの準備をしながらも、個人タイトルの可能性がある選手を後方支援する方針を示した。

 巨人の胴上げを目の前で見せられた屈辱の1戦から一夜明けた24日、ナゴヤドームでは一部投手陣、控え野手中心の練習が行われたが、その中に井端弘和内野手(34)の姿があった。9連戦明けにもかかわらず黙々と走り、アメリカンノックまで受けた。優勝という1つの大きな目標は消えたが、残されたCS突破、そしてタイトル獲得へ再出発の汗だった。

 「タイトル?

 頑張りますよ」。井端は首位打者、出塁率、最多安打と“3冠”の可能性に最後まで挑戦する姿勢を見せた。井端の他にも本塁王を独走するブランコ、打点王を目指す森野、激しく盗塁王を争っている荒木、防御率1位のチェン、最多勝争いトップの吉見ら、投票以外で決定される個人タイトル11冠すべてで獲得圏内につけている。

 現役時代、史上最多3度の3冠王を獲得した落合監督は04年に就任した際、選手に約束した。「自分の成績を良くすることを考えてプレーしてくれ。それを束ねるのはこっちの仕事だ」。強烈な個の集合体こそ強いチーム。リーグ優勝を逃してもナインが目標を見失うことはない。【鈴木忠平】

 [2009年9月25日10時23分

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