日本ハムが今季、2軍のイースタン・リーグ公式戦を初めて遠軽町で行う方向で調整に入っていることが2日、分かった。球団関係者がすでに現地調査も済ませており、施設面の問題もクリアしている。すでに1軍は旭川、函館などでの開催が定着しているが、2軍も地方都市に進出することで、ファン層の拡大を図っていく。

 日本ハムがイースタン・リーグで文字通り、東に進出する。藤井球団社長は「北海道のいろいろな地方の方々に試合を見てもらいたい」と話しており、昨年も稚内で2軍戦を行うなど、北海道移転後、道内各地で試合を開催してきた。そして移転7年目の今季、07年の網走遠征以来2度目のオホーツク海側に進出。網走支庁の中央に位置する遠軽町に初お目見えすることになる。

 遠軽町では過去に、巨人対シーレックスのイースタン・リーグ公式戦が行われたことはあるが、日本ハムが試合開催するのは初めてとなる。開催球場はえんがる球場を予定する。95年に完成した比較的新しい施設で、観客収容人数5000人の天然芝球場。簡易的な照明設備も整っており、プロ野球2軍の公式戦を開催する上で支障はない。

 昨年12月、キャプテンの稲葉が遠軽町内の児童自立支援施設「北海道家庭学校」を訪問したこともあるなど、札幌からは離れているが、球団イベントも行ってきた。関係者は「はじめて(日本ハムの)試合を見る人も多いと思いますし、楽しんでもらえたらいいですね」と期待を寄せた。

 地元北海道のファンにとっては、2軍で汗を流す未来のスター候補生たちを見られるのも貴重な機会。冬には流氷が漂着するオホーツク地方の人々にとっては、選手たちの熱いプレーに酔いしれるまたとない機会になりそうだ。

 [2010年1月3日11時34分

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