ソフトバンクの摂津正投手(27)ブライアン・ファルケンボーグ投手(32)に今季、登板制限が設けられる可能性が21日、浮上した。2月1日からの宮崎・春季キャンプで、首脳陣は本人らと今季の起用法について面談予定。昨季ともに1点台の防御率でチームに貢献した両セットアッパーに、今季は3連投をさせない考え。7年ぶりのV奪回に必要不可欠な存在だけに、疲労や故障回避を重視した1シーズンを見据えた起用法となる。

 摂津、ファルケンボーグの両投手に今季、登板制限が設けられる可能性が浮上した。2月1日から始まる宮崎春季キャンプで、首脳陣がそれぞれと面談を行う。「特に摂津に関しては(昨季)70試合投げているわけだし。決して過保護にするわけではないけど」と高山郁夫投手コーチ(47)は説明。昨季の疲労や今後の故障のリスクを考え、今季の連投を2試合(2日連続)までに制限するなどの具体策を本人らと話し合っていく。

 首脳陣は春季キャンプで両投手に馬原も含めた救援トリオ「SBM」の肩などの状態について、慎重にチェックする考えだ。「本人たちの言うところと、見るのとではまた違う。まずは(キャンプで)見て確認しないといけないし、会話をしていく」。高山投手コーチら首脳陣が目と耳で3投手の状態を確認。その上で今季の起用法などについて議論する。

 中でも昨季70試合に登板した摂津については、より慎重に今季の起用法について話し合う。摂津本人は今季も70試合以上の登板を目標に掲げる。同コーチは「そういう気持ちでいてくれるのはありがたい。ただ、時にはこちらが手綱を引くことも必要」。摂津は昨季3連投(3日連続)を3度、2連投を11度経験。1年目からの蓄積疲労も考慮し、今季は3連投をさせないことが濃厚だ。

 ファルケンボーグについては「ひじの状態もあるわけだし」(同コーチ)と、昨季8月に痛めた右ひじの状態が最重要ポイントとなる。既に完治し、米国での自主トレも順調。春季キャンプに向けて球団に「問題ない」との連絡が入っているが、右ひじは過去に手術歴のある古傷だけに、酷使できない。昨季も46試合登板のうち3連投はなかったが、右ひじも考慮し首脳陣は連投を避ける考えだ。

 昨季「SBM」そろい踏みの試合は24試合で18勝4敗2分、他球団には脅威の存在だった。だが、ファルケンボーグが離脱した9月以降、チームは失速して優勝を逃した。摂津、ファルケンボーグの連投回避面談は、1シーズン見据えての決断と言えそうだ。

 [2010年1月22日11時36分

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