<阪神1-2巨人>◇14日◇甲子園
超攻撃的1番打者だ!
巨人坂本勇人内野手(21)が阪神戦の6回、2戦連続決勝弾となる2ランを放った。オープン戦開幕から17打席連続無安打など不振に陥っていたが、地元関西で完全復調。前日13日はオリックス金子、この日は阪神安藤とエース討ちで、長打力を見せつけた。目標とするシーズン30本塁打と、先輩・高橋由伸の持つ先頭打者本塁打のプロ野球記録9本の更新へ、期待を抱かせるアーチ連発だ。
甘く入ってきたカーブをフルスイングではね返した。坂本は左翼席へとつながる放物線を目に焼き付けた。1点を追う6回2死三塁、阪神安藤から2試合連続決勝弾となる2ラン。「いいポイントで打てました。甘い球に、うまく反応できました」。狙い球は真っすぐでも、スタンドに放り込む。研ぎ澄まされた感覚を証明した。
壮大な夢の達成を予感させる1発だった。昨年は引っ張り中心の打法で「3割18本塁打」を達成。だが高い打撃技術を持つ坂本に、周囲からは右方向を意識した打撃に取り組む必要性を説く声もあった。それでも坂本は1年間自分のスタイルを貫くことを選んだ。
坂本
右方向を意識して打つことは必要だと思うんです。でも、僕はまだ若いんで練習すればもっとパワーもつくと思う。今はうまく右方向に打つことよりも、若者らしく力いっぱい振っていきたい。
プロ入り時に立てた目標は「3割30本塁打」。「東京ドームで練習する時は(スタンドの)上段とかにボールがいくんですよ。僕、力あるやんって(笑い)。やっぱり野球選手である以上、ホームランバッターになりたいです」。野球を始めた時から変わらない本塁打へのあこがれが、飛躍の原動力になる。
昨年は5月上旬から1番に抜てきされ、2本の先頭打者本塁打を放った。プロ野球記録は07年高橋(巨人)の9本。「プレーボールで一瞬静まり返って、ドッと歓声が上がる。特別な感覚ですよね」と坂本。オリックス金子、阪神安藤と、両エースから放った一撃は新記録への可能性を感じさせた。くしくもこの日のアーチは、三塁走者だった高橋の目の前で生まれた。
オープン戦は17打席連続無安打スタートだったが、2戦連発で完全復調をアピール。「まだまだ結果を出さなきゃいけない立場なんで。スランプ?
いろいろ試しながらやってきたし、いい経験だと思う」と成長を実感した。スランプ中には原監督から「トップの位置を意識しなさい」とアドバイスされ、結果で応えた。原監督は「いいところで存在感を出していました」と評価した。「シーズンに入っても、しっかり自分のスイングができれば結果はついてくると思います」。どん底からの復活劇は「超攻撃的1番打者」への序章だ。【久保賢吾】
[2010年3月15日8時28分
紙面から]ソーシャルブックマーク



