<ロッテ7-2広島>◇16日◇千葉マリン

 ロッテのドラフト1位ルーキー荻野貴司外野手(24=トヨタ自動車)が、新人外野手としては球団25年ぶりの開幕スタメンをほぼ確実にした。「2番中堅」で先発すると、走攻守すべてでアピールし、3安打1打点で勝利に貢献した。

 まずは初回1死後から三塁線へ絶妙のバントを決めて内野安打。14日の楽天戦(千葉マリン)でも三塁線へ切れそうで切れないバント安打を成功させており、あらためてうまさを見せた。

 だが魅力は小技だけじゃない。同点で迎えた6回には、2死二塁から右中間を深々と破る決勝三塁打。甘い球を見逃さないパンチ力と、50メートル走6秒0の俊足で首脳陣をうならせた。いまだに開幕投手を明言していない西村監督も、荻野貴については「2番バッターの役割が分かってきた。開幕スタメンの可能性は十分にあります」と言い切った。

 ロッテの新人野手で開幕スタメンに抜てきされたのは、97年の小坂誠(36)と清水将海(35)以来。外野手に限れば、85年の横田真之(47)以来25年ぶり。「プロのスピードにも慣れてきました。泥臭く次の打者につないでいきたい」と頼もしく話した。【鳥谷越直子】

 [2010年3月17日8時36分

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