左ひじ痛でリハビリを続けていた阪神岩田稔投手(26)が23日、大阪市内の病院で「左肘関節形成術及び靱帯修復術」を行い、前半戦中の復帰が絶望的となった。26日から鳴尾浜でリハビリを再開する予定。

 球団関係者は「手術を受けたのだから、前半戦はいないぐらいの覚悟はしている。デリケートな場所だから。良くなったからといって、また痛めたら元も子もないし、無理させる必要はないし、させない」と説明。予想以上の回復を見せれば早まる可能性もあるが、まずは慎重に経過チェックを重ねて、後半戦スタートからの復帰を目指すことになりそうだ。

 08年に10勝をあげ、昨季は左肩痛で大きく出遅れながら7勝をマーク。今季は開幕投手の有力候補だったが、2月の沖縄キャンプ中に「左ひじ変形関節炎」を発症して緊急帰阪した。

 以降は2軍でリハビリを続け、3月14日の教育リーグ中日戦(鳴尾浜)で実戦復帰。だが、患部の状態は良化せず、復帰プランが再び白紙に戻っていた。ノースロー調整を続けてきたが、状態に変化が見られないことから手術に踏み切った。

 チームはただでさえ開幕前に“投壊”状態。すでに球団が新外国人投手補強へ動きだすほど、先発の頭数が足りない状況だ。開幕ローテ入りを期待されていた新助っ人フォッサムは大不振が続き、2軍降格が決定。苦しい台所事情からも、岩田の1日も早い復帰を願うばかりだ。

 [2010年3月24日11時9分

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