“分析返し”で先手必勝だ。ヤクルトとの開幕カードを負け越した巨人は、30日から敵地で横浜3連戦。昨季まで自軍投手コーチだった横浜尾花監督のアナライジング・ベースボール(分析野球)に対し、初戦は日本ハムからFA移籍した藤井秀悟投手(32)が先発する。

 「スレッジとは同じチームで練習も見てきたし、イメージは出来ている。身近で見てきた分、得している部分はある。抑えたら(対策を)みんなで共有します」。29日、ジャイアンツ球場で最終調整を終えた藤井は不敵に笑った。オフに大量補強を行った横浜。斎藤投手コーチが「主軸に注意しないと。村田に、スレッジも入ってきたからね」という通り、昨季27本塁打のスレッジが加わり打線のスケールが増した。だが、藤井に策あり。昨季まで日本ハムの同僚で、プライベートで食事もする仲。性格も分かっている。敵将の掲げる分析野球さながら、大砲封じに自信を見せた。

 2戦目は西村健、3戦目は開幕戦白星の内海を中5日で立てる。尾花監督は、かつての教え子たちの手の内を知り尽くしている、とされるが、関係ない。斎藤、香田両投手コーチは「やるのは選手」と口をそろえた。分析不能の強さで、敵の上を行く。【古川真弥】

 [2010年3月30日8時41分

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