<ソフトバンク2-8西武>◇20日◇西武ドーム
悪夢はフルスイングで吹き飛ばした。西武中村剛也内野手(27)が右眼窩(がんか)底骨折の重症を負って以来の福岡ヤフードームで、ラッキーな先制打を放った。1回2死一塁から、打ち上げた打球にドライブ回転がかかり、目測を誤った左翼手オーティズが突っ込んだが後逸。三塁打となり「捕られるかと思ったけど、先制できてよかったです」。運も味方につけた7試合連続の安打と打点を、控えめに喜んだ。
オープン戦で顔面に自打球を当て、福岡市内の病院に緊急入院したのが3月3日だった。診断名を聞いた首脳陣は青ざめた。昨年9月、仲田秀司捕手コーチ補佐(44)も、同じ福岡で、同じ場所を骨折した。打撃練習中の打球が目に当たり、手術して現場復帰するまで半年以上かかった前例があった。
一時は最悪のケースも想定した渡辺監督は言った。「ほっぺの肉があったから、目の直撃を防げたのかもしれない。無駄肉のない岸だったら、そうはいかなかっただろうな」と、体形が対照的な投打のヒーローを引き合いに出した。心配をよそに、中村は驚異の回復力で開幕前に戦列復帰。自宅で静養期間は「ずっと寝てました」。多い時で1日の2/3を睡眠に費やし、自然治癒力を信じてひたすら眠ったという。
まだ右目の下に傷跡が残るが「骨折?
もう忘れましたよ」とあっけらかん。過去は過去。引きずらない。因縁の地で2安打を放ち、嫌なイメージをぬぐい去った。【柴田猛夫】
[2010年4月21日11時54分
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