<阪神5-4ロッテ>◇24日◇甲子園

 阪神真弓明信監督(57)にホッとした笑みが浮かんだ。「3連敗してたしチーム状態はよくなかった。リズムをつくる意味でもこういう粘り勝ちはいい」。執念の4連敗阻止。悪いムードを打破すべく、試合前から動いていた。

 今季初めて打線を大幅にテコ入れした。その中心が鳥谷敬内野手(28)だった。指揮官自身がこだわり開幕から不動の3番だったが、7番に格下げ。オリックス2連戦の無安打に加え、前日の練習を休むなど、体調不良が要因だった。この日は通常メニューをこなしたが、虎将は勝負に徹した。

 「(打順が)変わったことはしようがない。そこで結果を出せるようにしないと」。鳥谷も発奮していた。2回の第1打席で渡辺俊から左翼線二塁打。3回にも二塁に城島を置き、左前へタイムリーを運んだ。指揮官も「いいところで回ってきて、いいところで打ってくれた」と絶賛。8回にも四球を選ぶなど、2安打3出塁で選手会長が意地を見せた。

 鳥谷を動かしたことで、4番新井以外の打順が激変した。それが1点を追う初回から機能した。初1番の平野が四球出塁後に盗塁失敗したが、新2番藤川俊が左前打。初の中軸に入った3番マートンも右前打で続いた。そして新井凡退後、これまた初めて5番に入ったブラゼルが同点打。すぐ流れを戻した。結局藤川俊とマートンは2安打1盗塁ずつの活躍。窮余の「7番鳥谷」がナインの結束を固め、サヨナラにつながった。

 「打線を替えたからはまった訳じゃないだろうけど、うまくつながってくれた。交流戦は負けが込んでるし、1つ1つ勝って挽回(ばんかい)しないと」。今日以降の打順も不同とあって、指揮官は手綱を締め直した。だが攻撃のバリエーションの多彩さを示した、価値ある勝利だった。【松井清員】

 [2010年5月25日11時19分

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