中日井端弘和内野手(35)が25日、ナゴヤドームで休日返上練習を行った。13年目のベテランが、若手主体の指名練習にまじり、30分間、50メートルのダッシュを繰り返した。26日に富山で対戦する日本ハムは、06年から2年連続して日本シリーズで対戦した因縁の相手で、今交流戦で首位を走るなど上り調子。開幕当初の「6番」に戻ったチームリーダーが、バットでチームをけん引する。

 額から大粒の汗が吹き出した。井端はナゴヤドームの外野で30分間、約50メートルの距離を繰り返しダッシュした。「まだ体が仕上がっていないから。下(下半身)ができていないからしっかり作ろうと思ってね」。北陸遠征の前にどうしてもやっておきたいことがあった。それが走り込みだった。

 左肋骨(ろっこつ)を痛めてから16日ぶりに1軍登録されたのが21日の西武戦(西武ドーム)。そこから4試合で17打数3安打と調子が上がってこない。故障中は患部を守るため走り込みも、筋力トレーニングも避けてきた。走り込みは本来の状態に戻すための作業だった。

 24日の楽天戦(ナゴヤドーム)では30試合ぶりに6番に入った。開幕前から落合監督が描いていた10年型の打順だ。練習を見守った石嶺打撃コーチも「今年の理想の打順にやっと戻ったね」。キーマンがクリーンアップの後で打ちまくることが、打線を乗せることになる。

 26日に対戦する日本ハムは06、07年と2年連続で日本シリーズを戦った因縁の相手。井端は昨季の日本ハム戦4試合で14打数8安打、6打点と驚異的な数字でチームを引っ張った。「それは去年の状態が良かったから。去年は他のチームも良かったんですよ。まあ、頑張ります」。反省はしてもおごることはない。背番号6がチームを引っ張る。【桝井聡】

 [2010年5月26日11時11分

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