<日本ハム5-0中日>◇13日◇札幌ドーム

 日本ハムのボビー・ケッペル投手(28)が、来日初の完封勝利の快投ショーで自身7連勝を飾った。19個のゴロアウトを積み上げ、打たせて取る本領を発揮。3三振ながら、中日打線をわずか2安打と完ぺきに抑え、チームを連勝へと導いた。03年ミラバル、07年グリンに並ぶ球団の外国人投手の大型連勝記録に到達。驚異の新助っ人を軸にした、追撃態勢が整った。

 頭から湯気を立ち上らせながら、初体験に酔いしれた。ケッペルが上機嫌で、大仕事に浸った。「とても気持ち良く投げられた。今日は何球投げたんだ?

 108球か…。あと2イニングは、いけたね」。延長戦も望むところと言わんばかりのアメリカンジョークもさえた。単打2本に2四球、三塁も踏ませない会心のマウンドだった。

 丹念に1球1球、右腕を振った。直球も含め、独特のムービング系、打者の手元で微妙に変化する特長が生きた。打者のミートポイントを丁寧に外し、試合の流れをつくった。5回に2死から野本に右前打を許すまで、パーフェクト投球。梨田監督が「雰囲気はあった」と大記録達成が頭によぎるほど、安心感がみなぎる躍動だ。

 初安打を浴びてリズムが崩れそうな5回終了後。恒例ダンスが、ゲストの西城秀樹の「Y・M・C・A」の生の歌声で敢行された。いつもと違っても、惑わされない。くしくも大物歌手とシンクロするように「G・O・R・O。G・O・R・O…」と、ゴロの山を再び築いていった。「結果的に見れば、これ以上ない試合だった」。ナシダ、カンゲキ!(敬称略)の、本拠地連勝を演出した。

 来日1年目の新星が自身7連勝で、チームトップを独走する8勝目。日本野球に適応しているが、ハートも和に染まってきた。5月31日に梨田監督とダルビッシュ、小谷野、糸井の主力3選手が、札幌市内の北大病院を激励のため訪問。自身が選ばれなかったことに、やや立腹したという。「オレが外国人だから、呼ばないのか」と球団関係者を問い詰めたほど。献身的な真っすぐな思いは、最下位に沈むチームへ力を与えている。熱い助っ人の奮闘に、奇跡の反攻の夢を乗せる。【高山通史】

 [2010年6月14日11時48分

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