<ロッテ1-9オリックス>◇22日◇千葉マリン

 大阪で“不通”だったオリックス打線が千葉でつながった。15安打9得点でロッテを圧倒。交流戦を制した勢いが戻り、岡田彰布監督(52)もウンウンと首を振った。「久しぶりというかな。3試合あまりにチャンスに1本出んやったしな。交流戦でいい感じでつないでいたのが出たよな」。3試合でわずか2得点で3連敗した日本ハム戦から一変、本来の姿に戻った。

 中でもハマったのが2番荒金だ。20日の日本ハム戦の代打が11日ぶり出場。遊直に倒れたが、岡田監督は「いい感じやった」とひらめいた。13日ぶりにスタメン起用し、5打数3安打3打点と大当たり。3回には大引、坂口に二塁打で続き、3連打での逆転を決めた。

 94年オリックス・イチローらの4打席連続二塁打の日本記録がかかった8回は四球を選んだが、カブレラの安打で生還し、1人で4得点。「あいつ充電した方がええみたいやな」と指揮官は高笑いだった。

 交流戦では12球団トップのチーム打率2割9分7厘と打ちまくり、6日はロッテと同日で10者連続安打の日本新記録をつくった。くしくも“直接対決”で真のつなぐ打線がどちらかを証明した。ただし荒金は「優勝をむだにしてはいけない。シーズンに入ってダメと言われないようにしたい」と、今季初の猛打賞にも気を引き締めた。

 岡田監督の自宅には20日の父の日に家族からプレゼントされた木箱入りのメロンが待つ。「戻ったころにちょうどええな」。白星スタートを決めたビジター6連戦。帰るころにはメロンだけでなく、打線も熟したいところだ。【押谷謙爾】

 [2010年6月23日11時8分

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