G倒3連勝や、貯金の鬼や!

 0・5ゲーム差に迫った首位巨人に13日から甲子園でぶつかる阪神真弓明信監督(57)が日刊スポーツに連載するコラム「指揮報」で徹底的に巨人をたたくことを宣言した。3連戦に1つでも勝ち越せば首位に躍り出るが、その後の貯金荒稼ぎにも意欲的。57歳の誕生日にめずらしく強気な闘志をみせた。4連敗中の巨人は直前の中日3連戦を回避した11勝右腕東野峻(24)が初戦に先発し、トラを追い払う。

 オールスター戦まで、あと9試合となった。連戦が続くが、その手始めとなるのが、13日からの巨人戦。私自身は、燃え上がるような胸の高ぶりはないけれど、冷静な気持ちながら3試合とも取りに(勝ちに)いくつもりでいる。

 前にも触れたが、今年のジャイアンツには、スキがあると感じている。慢心してはいけないが、8勝4敗の対戦成績は、私も十分な手応えとしてある。現在のチーム状態も相変わらずいいからね。それに本拠地・甲子園で戦えるというのも追い風になるはずだ。

 多くの阪神ファンの声援は、選手には心強い限り。さらに我々ベンチで戦う者にとっても、大きな支えになる。それと、東京ドームのような派手なホームラン合戦にはならないだろう。どんな展開になるか、読みにくいが、ミスをしないで堅実な試合運びをしていくことが最も大事だ。

 巨人を倒すとともに、もう一つ「貯金魔」に徹することも宣言しておきたい。現役時代、ユニホームを脱いでからと、私はそんなにお金を稼ぐ、貯めることには執着してこなかったと思っている。でも今、阪神の監督になって、野球での「貯金」の重要性をかみしめている。

 現在は貯金11。まだ、ペナントレースの中盤、順位とか首位とのゲーム差よりも、いくつ勝ち越しているかの方がポイントだと考えている。その貯金の数が、シーズン終盤になって生きてくるのだ。

 だから、巨人との3連戦が終わっても、どん欲に貯金を増やしていきたい。巨人戦も含めて9連戦となると、注目されるのは投手起用だろう。私はこれといった形は決めずに、いろんなパターンで戦っていくつもりだ。

 先発投手が好調なら、長いイニングを任せてもいいだろう。逆に、先発が不調なら、継投のやりくりをしていったらいい。トータルの9イニングで相手をどう抑えていくか、という考えで戦う。そして、できるだけ多くの貯金を増やしていくつもりだ。(阪神タイガース監督)

 [2010年7月13日11時30分

 紙面から]ソーシャルブックマーク