<オールスター:全パ1-4全セ>第1戦◇23日◇福岡ヤフードーム
全パで先発したソフトバンク和田毅投手(29)が6年ぶり3度目の球宴で初失点&初黒星を喫した。大きく口を開け、のけぞった。苦笑いするしかない。2回1死三塁から巨人阿部に中前への適時打を浴びた。「相手が真っすぐを待ってる中での真っすぐですからね」。2回4安打1失点でも、もちろん悔いはない。結果を度外視し、シーズン中はかなわない全力勝負を満喫した。
直球にこだわった。変化球は40球中10球だけ。2回にも直球ばかりを3連打された。原点の投球だった。「去年までは高めの直球で空振りをとってやろうという気持ちが強かった」。29歳の円熟期を迎えた今季は、徹底的に低めを突く“地味な”投球にモデルチェンジ。リーグトップタイの12勝を積み上げてきた。妻子も招待した祭典で、童心にかえったかのように真っ向勝負を挑み続けた。
見せ場もつくった。セ界の強打者たちから3奪三振。4番ラミレスには4球すべて直球を投じ、内角の138キロで空振り三振に仕留めた。前日は「僕は真っすぐで抑える投手じゃない」と控えめだったが、堂々たる投げっぷりだった。
和田
本拠地で1戦目の先発なんて、やりたくてもやれない中で投げられた。それだけでもよかった。
登板後はベンチでダルビッシュとも話し込んだ。「魔球の正体が分かりました。僕も挑戦してみようかな」と、いたずらっぽく話した。3度目の球宴で初めて賞を逃した。それでも、かけがえのない快感と高揚感を味わった。
[2010年7月24日11時44分
紙面から]ソーシャルブックマーク



