<日本ハム2-1ソフトバンク>◇2日◇札幌ドーム

 ソフトバンクが8月26日に立った首位から陥落した。秋山幸二監督(48)が4回から勝利の方程式メンバー入りした「森福の神」こと森福允彦投手(24)を送り込む執念継投を見せたが、新星サウスポーが痛恨の決勝被弾した。天敵武田勝攻略への打線組み替えも不発に終わって敵地で連敗。西武に首位を奪われ、ロッテと同率2位となった。

 秋山監督の決断は、2球目にして裏目に出た。“森福の神”が打たれた。4回。2番手で送り込んだ左腕森福が1ボールから投じた宝刀スライダーが、高めに浮いた。日本ハム大野に左翼席へ運ばれる痛恨の被弾。打線が同点に追いつき、秋山監督が先発山田を3回であきらめたその直後に暗転した。

 まさか、だ。森福は8月27日ロッテ戦でプロ初勝利を挙げると、その後2試合続けてホールドもマーク。一挙に勝利の方程式メンバー「火消6(ヒケシックス)」入りし、勢いに乗っていた。相手は打線が苦手とする武田勝だけに、豊富な救援陣の強みを生かして投手戦に持ち込み、勝機を待つ策でもあった。

 だが「SBM48」につなぐはずの森福が重い1発を食らった。これがプロ初黒星。「スライダーです」と話すと、報道陣の問いかけに「そうです」のフレーズを繰り返すしかなかった。

 直前の4回の攻撃では、打線の組み替えも不発に終わっていた。この日8番にセンター城所を今季初スタメンで抜てきした。公式戦では武田勝との対戦ゼロだった。同点とし、なおも1死二、三塁の好機で空振り三振。しかも、カウント1-3からボール球の高め直球に手を出してファウル。最後は外角ボールゾーンに逃げる変化球を振ってしまった。「1-3からボール球を振って、最後はそれまで投げてこなかった球で、対応できなかった」。つかみかけた流れを失ってしまった。

 3番DHで先発復帰したオーティズも3三振を含む4打数ノーヒット。投打ともに指揮官の勝負手が外れれば、女神がほほえむはずもない。日本ハム武田勝にホークス戦今季5勝目をプレゼントし、北の大地で痛い連敗だ。

 8月26日に同率で奪った首位から、8日目にして滑り落ちた。ペナントの命運をわける9月決戦は“3強1人負け”での連敗スタート。いつになく厳しい表情で通路に出てきた秋山監督は、一度も足を止めることなく「厳しい試合が続くな」と言い残し、移動車に乗り込んだ。まだ残りは18試合ある。だが首位西武、同率2位のロッテに比べ、ソフトバンクが最も試合を消化。0・5差に3球団ひしめく混パを制するチャンスが、それだけ少ないという意味でもある。【松井周治】

 [2010年9月3日11時4分

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