<広島8-3阪神>◇4日◇マツダスタジアム
阪神坂克彦内野手(24)が3年ぶりのプロ2号をたたき込んだ。突然の出番は1回表だ。無死一塁から2番平野が左ふくらはぎに死球を受け、試合開始早々で交代。急きょ代走出場したのが坂だった。今季まだ1安打。プロ通算8安打の男が久々の打席に燃えた。
1点リードの2回2死。広島ジオの初球、真ん中低めの142キロ直球をコンパクトにミートし、右中間最深部席まで打球を運んだ。07年7月1日横浜戦(横浜)以来、1161日ぶりの本塁打となる今季1号ソロ。2日前の2日に1軍登録されたばかりの若虎が準備もそこそこに結果を出し、広島の観客を驚かせた。
坂
2アウトだったんで初球から思い切って行こうと。たまたまです。まぐれです。
普段はユーモアがあふれるが、グラウンドに立てばキャラが変わる。度重なるケガに泣かされながら、その度にはい上がってきた。07年は右ひじ痛、昨季は右手首を疲労骨折しながらプレーを続けようとした。そんな男の左鎖骨には今もチタン製のボルト4本が埋め込まれている。07年、2軍戦で本塁突入した際に骨折し、手術した際のモノだ。1度、医者から「ボルトを取るか」と聞かれたが、断った。「埋まったままでも野球に支障はないそうなので。触ったらボコボコしてますけどね」。野球がすべて。辛い経験を知るボルトとともに、再び1軍に戻ってきた。
「負けてしまったんで…」。悔しさをにじませながらバスに乗り込んだが、次の出番も近そうだ。「(優勝争いの中でも)自分のやることは変わらないです」。少しでもチームの力になりたい。坂の願いはそれだけだ。【佐井陽介】
[2010年9月5日10時39分
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