今季限りで日本ハム退団が決まった坪井智哉外野手(36)が米球界挑戦も視野に入れ、現役続行を目指すことを表明した。4日、札幌市内の球団事務所で会見。コーチ就任の要請を受け、断った経緯などを説明。国内球団が第1志望だが「ボロボロになるまでプレーヤーでいたい。野球発祥の地であるアメリカでもいいかな」と意欲を明かした。

 9月下旬に球団から指導者転身を打診されたが「若輩者が若手を教えているイメージができない」と、断った。周囲にも相談した中で、その1人が親友のマリナーズ・イチロー。「(選択が)アホかな?」などとメールで意見を求め、「アホなんかじゃないと思うよ、オレは」などと返信があり、背中を押される材料になった。

 今後はプライドを捨て、新天地を探す。年俸や環境、米球界でもメジャーとマイナーを問わず、広い選択肢でオファーを待つ。06年オフに1度は戦力外通告になり、その年に再契約。「その時、人生で一番ショックな出来事だった。当時は『ふざけんな』とか思ったけれど、今は感謝の思いしかない」と感傷に浸った。紆余(うよ)曲折を経て8年間在籍した日本ハムに別れを告げ、新しいスタートラインに立った。

 [2010年10月5日10時48分

 紙面から]ソーシャルブックマーク