悪天候にたたられたロッテが25日、練習場を求めてさまよった。中日との日本シリーズ(30日開幕・ナゴヤドーム)へ向け、フェニックス・リーグで調整するはずが、連日の雨にたたられている。この日は宮崎市内から、広島戦の行われる日南市の天福球場まで約50キロをバス移動したが、試合直前に豪雨で中止に。シート打撃をこなすため、さらに約35キロ南下し、串間市の総合運動公園野球場へ。そこは西村徳文監督(50)の育った場所で、思わぬ形での里帰りとなった。

 西村監督もびっくりの里帰りだった。「こんな形で地元に帰ってくるなんてね。実家はこの球場から10分くらいの所なんですよ」。どこから聞きつけたのか、球場には300人のファンが駆け付け、練習後には地元の名士に取り囲まれ激励まで受けた。予定にはなかった地元での練習は、日南で降った豪雨がもたらしたものだった。

 フェニックス・リーグ広島戦の試合直前に降り出した豪雨を見ながら、シート打撃のできる室内練習場の確保に動いた。そばにいた串間市のロッテ応援団関係者にも施設の使用が可能か聞いたところ、報告は期待以上の内容だった。日南は豪雨だったが、串間は晴れていた。屋外の球場が使える。約30分の移動もいとわなかった。応援団長を務める豊饒(ぶにゅう)隆彰氏は「ナイス采配ですよ。決断が速かった」と福島高校の同級生だった監督を褒めた。

 この日の試合には渡辺俊、マーフィー、ペンの先発候補3人が登板予定だった。日本シリーズ前、最後の実戦の機会が失われるピンチだっただけに、屋外での調整ができたのは大きかった。シート打撃で打者6人を無安打に抑えた渡辺俊は「打者との感覚が消えちゃうと苦労することがあるから、良かった」と意義を説明。マーフィーも「監督の地元でできて良かった。こんなにたくさんの人が集まってくれたし」と喜んだ。

 西村監督の実姉文子さん(63)も職場から駆け付けた。CSを勝ち抜いた時には涙が出てしまったという。「ここまで来られてすごい」と頼もしい弟の率いるチームに期待を寄せた。日本シリーズを前に、ドタバタの末の里帰り。「お礼は日本一で?

 うまいこと言うね」という西村監督にとって、地元応援団の支えを再認識した1日となった。【竹内智信】

 [2010年10月26日8時35分

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