オリックス近藤一樹投手(27)が開運10時間ウオーキングに挑戦する。1日、兵庫県内のゴルフコンペ参加後、自主トレのメニューに導入すると表明。5勝10敗と不本意に終わった今季に区切りをつけるため、10時間をめどに歩く。昨年に続く取り組みだが、行き先や方角は「全部内緒」とにやり笑った。

 「頭を切り替え、悪いことをすっきりさせるのにいいことなので。吉の方向に歩くんです。本人だけのパワースポットですよ」

 何県のどこからどこへ、東西南北いったいどこへ歩くのか。「開運マニア」の近藤だけが、その道のプロから伝授された秘密ルートだ。ジャージー姿に食糧を詰めた小さなポーチを肩からかけひたすら歩いて、公園のトイレで休憩する。すると心のおりが溶けていくのだという。

 今季は思うように勝ち星を伸ばせなかった。得意のソフトバンク戦も7戦で2勝。かつて鷹キラーと呼ばれた神通力もどこかに吹き飛んだ。9月1日西武戦で10敗目を喫した際には岡田監督から「もうファーム行かせる。もう終わりや、今年は!」と一時は強制的に“シーズン終了”を宣告されたほど。「2011年のつもりで投げた」敗者復活の同12日楽天戦も勝てず、そのまま1軍を去った。

 失意のシーズンから脱却すべく秋季キャンプはブルペン皆勤。フォーム修正で手応えを深めた。

 「やってきた技術的なものを含め、最終的に自分をうまく落ち着かせるものの1つになればいい」

 精神面もリフレッシュさせ、汚名返上の11年に向かう。行き先は内緒だが、吉の方向へひたすら真っすぐ…。【押谷謙爾】

 [2010年12月2日11時34分

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