11年下柳は速球派!

 阪神下柳剛投手(42)が5日、来季は直球にこだわる決意を明かした。長崎県内で自身が会長を務める『2010下柳剛ドリームカップ~長崎少年ソフトボール選手権大会~』を見守り、投球スタイルを変える考えを語った。

 下柳

 いろいろやっているよ。よりちょっとでも真っすぐのキレがあった方が変化球も生きる。球速よりキレやな。(来季は)直球の比率を今まで以上に上げていきたい。

 今季は変化球の割合が9割を超え、直球は基本的に130キロ台前半から中盤。シーズン終盤にも2軍落ちを経験し、19試合登板で7勝8敗、防御率4・32と苦しんだ。悔しさが変化を後押しする。

 鳴尾浜で精力的に投げ込みを続け、オフ突入後からフォームやトレーニング方法の改良をスタートさせた。「いろいろトータルでやっている」。詳細は明かさないが、バイクトレや陸上トレを継続中。断食で体重を6キロ以上落とすなど、妥協なき自主トレで直球磨きを続けている。

 もともと、速球派だった。90年にダイエー入団直後は140キロ後半の荒れ球が魅力。長い年月をかけ、精密機械のようなコントロール、緩急の使い分けを習得した。今では熟練された投球術が最大の武器。ここに再び直球のスピード、キレが戻れば…。期待はふくらむ。

 尊敬する45歳の中日山本昌も、30歳を超えてから直球のキレ、スピードを上昇させた。

 下柳

 本格派?

 そこまで行く訳ないやろ。

 最後は謙虚に締めくくったベテラン左腕。43歳シーズンも進化を止めるつもりはない。【佐井陽介】

 [2010年12月6日11時47分

 紙面から]ソーシャルブックマーク