40歳でもバリバリ遊撃手だ!

 阪神鳥谷敬内野手(29)が15日、大阪市立中央公会堂で、コンビニ大手ミニストップとのコラボ企画「日刊スポーツ創刊60周年

 タイガース鳥谷敬選手

 クリスマススペシャルトーク」に参加した。今季3割100打点を達成した選手会長は、プロ人生の目標として「40歳までショート」を宣言。激しく広い動きが必要とされる遊撃にこだわることを誓った。

 プロ7年目を終えた。まだまだ、長く続く野球人生。鳥谷の大目標はブレない。これから10年経っても、遊撃手へのこだわりは決して捨てない。

 鳥谷

 プロに入った時、最初に言ったことですから。40歳までショートが目標だった。40歳でバリバリのDH、外野手はおられますけど、ショートではあまりいないので。

 忘れてはいない。04年、1年目の春季キャンプ。虎に入団したての大物ルーキーは「40歳ぐらいまで野球をやりたい。それが長い目でみての目標、夢です」と話していた。それも遊撃手で、だ。強い肩が求められる。足も、広い守備範囲も必要だ。激務だが、向上心が身上の選手会長は花形ポジション死守にこだわり続けるつもりだ。この日のトークショー中も熱い思いがあふれ出た。

 鳥谷

 ショートの場合、1回ボールをはじいたらアウトにできない。一塁方向に走りながら捕らないといけないし、他のポジションとは違う。その(ミスしない)確率をどんどん上げていく楽しみがある。ずっとショートで出続ける選手は少ないので、大変なのかなとは思いますけど。

 どれほど高い壁かは数々の名プレーヤーたちが証明している。米メジャーでは華麗な守備で「オズの魔法使い」の異名を持った、カージナルスのオジー・スミスが40歳遊撃手として活躍。一方で、40歳まで現役を続けたオリオールズの鉄人カル・リプケンが最後に遊撃を守ったのは36歳シーズンだった。

 日本でも今季40歳のヤクルト宮本、広島石井が遊撃で出場したが、レギュラーでは超異例。それでも鳥谷は挑む。トークショーの最中、観客から「この選手だけには負けたくない、という選手はいますか」と問われ、力を込めた。

 鳥谷

 同じショートのポジションをやっている選手に負けたくない気持ちは強い。

 今季は遊撃手史上初のシーズン100打点を達成した。不可能はない。鳥谷は壁が高ければ高いほど、燃える。【佐井陽介】

 [2010年12月16日11時6分

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