日本ハムがドラフト1位の早大・斎藤佑樹投手(22=早実)の入団決定で売り上げを伸ばしている来季の札幌ドームのシーズンシートをテレビショッピングの商品として出品することが18日、分かった。佑ちゃん人気で、球団への問い合わせが激増したことを受けて企画された。年間を通じ、バックネット裏で斎藤の勇姿を肉眼で観戦できる特等席を一般に広めるのも狙いの1つ。ぎっしり埋まれば、佑ちゃんにとっても心強いだけに、注目新人をサポートする画期的プランにもなりそうだ。

 日本ハムの来季シーズンシートは22日にテレビに登場する。残念ながら北海道限定だが、北海道文化放送(UHB)の午前中の看板番組「のりゆきのトークDE北海道」内の「いいもの直行便」というテレショップのコーナー。バックネット真裏のVIPシート(50万円)から一塁側後方のスターシート6(14万円)まで12種類が用意される。

 強烈な追い風が、画期的なアイデアを実践する決め手になった。佑ちゃんを指名した10月28日のドラフト会議を境にして、球団への問い合わせが10倍増となった。「斎藤佑樹選手が登板する試合はすべて見たいという声が多い」と球団関係者。当然のように、シーズンシート購入の申し込みも増えている。

 個人、ファンのグループ購入だけでなく、福利厚生目的で活用しようという企業も増加。社員への福利厚生に「佑ちゃん」という新たな現象も起きている。今季の申し込みは約3300席だったが、球団によれば来季の開幕(3月25日)までに4000席を超えるペースで売れているという。さらに広い層へ、そして手軽にシーズンシートを購入してもらうために、テレビショッピングへの出品を決めた。

 国民的注目を浴びるルーキーにとっても、最高のバックアッププランになる。ファンがじっくり投手の投球を見られるバックネット裏が常時埋まれば、札幌ドームで登板する際に心強いのは間違いなし。大声援を力に投げることができる。テレビショッピングには稲葉、金子誠、糸井の主力野手が参加し、この日に収録を終えた。今回限定で、さながら「ジャパネットいなば」に変身して一肌脱ぎ、大舞台をつくるサポートをした。

 [2010年12月19日7時30分

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