日本ハム中田翔内野手(21)が、ツインズ入りが決まった西岡剛内野手(26)に、自主トレのパートナー継続を直訴していることが20日、分かった。2年前のオフから合同自主トレを行っているが、西岡は今オフ、メジャー入りを控えて多忙。それでも、国内で一緒に練習できるのは今オフが最後になる可能性もあり、先輩に猛アタックを仕掛けた。中田はこの日、岐阜県養老町にあるミズノのバット工場を訪れ、来季使用するタイプについて打ち合わせを行った。

 「ラストチャンス」を逃さないために、中田は猛烈なアタックを仕掛けていた。ツインズ入りが決まった西岡へ、自主トレパートナーの継続を要請。「もう一緒にやらせてもらうのは最後のチャンスですしね。僕からお願いしています。間近にいて見ているだけでも、勉強できるし、ためになることはいっぱいあります」。夢を追い求めて海を渡る先輩の、日本での最後の練習姿を目に焼き付け、自らの糧とするつもりだ。

 大阪桐蔭の先輩後輩である2人は、2年前のオフから、ソフトバンク城所らとともに合同自主トレを行ってきた。ロッテのキャプテンとして戦う姿勢を示し、今季は200安打も放った西岡とのひとときは、中田にとって大きな刺激になっていた。

 だが、その尊敬する先輩は、来季から戦場をメジャーに移す。普段はスポーツニュースなどを見る機会が少ない中田も「(テレビで)見ちゃいますよね。背番号1番似合ってました。かっこいいですね」と話したが、それは同時に、日本で一緒に練習し、話をして、教えを受けることもできなくなるということ。契約や入団会見のために渡米するなど多忙な西岡だが、中田は自ら連絡を取り、直訴。了承されれば、年明けに合同トレを行うことになりそうだ。

 現在は広島市内のスポーツジム「アスリート」を中心に、下半身強化に励んでいる。「バットは振っていません。技術的なことは年明けから」。先輩との最後の合同トレ実現を信じ、準備を進めている。【本間翼】

 [2010年12月21日10時49分

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