卒論でコントロールアップ!

 広島の新入団選手9人が11日、廿日市市内の大野寮に入寮した。ドラフト1位の福井優也投手(22=早大)は、年末年始は十分な練習時間を取れなかったが、制球力をテーマにした卒論を書き上げた。自分のフォームも分析して「もっと制球力が良くなると思います」と、実力アップに生かす。

 苦労して仕上げた卒論は、プロ入り後の自分を助けてくれるはずだ。早大スポーツ科学部の福井の卒論は、制球力をテーマにした「投手におけるコントロールの経時的変化」。800字詰め原稿用紙15枚の力作で、自分を含めた4人の投手の制球力が時を経てどれほどよくなるかを調べ、論文にまとめた。

 結論は技術的、体力的な面も含め「時間がたてば投手の制球力は上がる」というもの。「感覚が占める幅が大きいスポーツなので、論文にするのが難しかったです」と言いつつ、出来は「バッチリです」と笑顔を見せた。

 卒論の副産物ともいえるのが、自分のフォームの分析。卒論を書くため、2年前から先輩が撮影したスロー映像などを見てきた。これが貴重なデータベースになる。

 「2年前と今年のフォームを比べて、どこが良くなっているのかなどが分かって来ました。これからも比べて見ていきたい。プロでも、もっとコントロールはよくできると思います」。

 この日、偶然にも背番号「11」と同じ午後1時11分に入寮した。卒論に追われるなどで年末年始は忙しく、十分な練習ができなかったが、焦りはない。

 「練習不足ではあるので、急にやって肉離れとかしても怖い。開幕1軍を目標にしてやりたいですが、もしそれが実現できなくても出来るだけ早く1軍には上がりたい」。

 大学1年のとき、飛ばしすぎで失敗。同じ早大の斎藤佑(日本ハム1位)が1年時、スロー調整していたことなどを参考に自分のペースで調整する。2月半ばには、マツダスタジアム近くで建設中の1軍選手用の新寮が完成。「ずっとここ(大野寮)でお世話にならないようにしたい」。即戦力右腕は、しっかりプロでのビジョンを描いていた。

 [2011年1月12日11時7分

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