ベンチでもグラウンドでも定位置は渡さない。楽天嶋基宏捕手(26)が12日、星野野球を理解するためのプランを明かした。沖縄・名護で自主トレを行い「ベンチでは監督のそばに座ります」と宣言。実戦で指揮官と対話を重ね、正捕手の座を確固たるものにする。

 かつて、ヤクルト古田が野村監督とベンチで話すことで学んだように、嶋も星野仙一監督(63)を密着マークする。「監督が思っていることと逆のことをすれば勝利は遠のく」と責任を口にした。覚悟は出来ている。「蹴られてもいいんです。次に生かせば」。試合中、興奮した闘将が嶋をガツン!

 なんてこともあるかも知れない。それでも「実戦を通して肌で感じることが大事。疑問があれば監督に聞きます」と筋骨たくましいお尻を突き出してでも、正面から向き合うつもりだ。

 早朝ジョギング、ウエート、坂道ダッシュと続いたハードメニューは、小山と考えた。枡田、西田を誘ったのは「良い経験になれば」との願いだ。昨季、球団初のゴールデングラブ賞。柱となった新選手会長は「監督が代わったから、じゃない。毎年、ゼロからの勝負。心のブレはありません」と断言した。その第1歩がベンチでの“ポールポジション”死守。全身全霊をかけ、星野野球の申し子となる。【古川真弥】

 [2011年1月13日8時55分

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