伝説の最強右打者になる!

 横浜からFAでソフトバンクに移籍した内川聖一内野手(28)が12日、地元の大分市内で自主トレを公開した。08年に右打者最高の打率3割7分8厘をマークしたヒットマン。昨季阪神マートンがマークした年間214安打を超える安打数を目標に掲げるなど、記録にも記憶にも残る活躍を誓った。

 右打者と言えば、内川。だれからも認められ、目標とされる選手になりたい。地元で始動したヒットメーカー。最強の右打者と語り継がれるためにも、3つの誓いを立てた。

 (1)両リーグ首位打者

 08年に横浜で首位打者を獲得。両リーグで首位打者に輝いたのは、中日、ロッテで活躍した江藤慎一しかいない。ロッテ時代に3冠王の落合もセ・リーグでは首位打者にはなれなかった。まずは史上2人目の偉業達成を狙う。

 「理想を言えば10割。首位打者は意識している。3冠王にもなった落合さんを超えるなんておこがましいけど、(セ・パ)両方でとれるチャンスがある。それに向かっていきたい」

 (2)マートン超え

 昨季は阪神マートンが214安打の日本新記録を樹立。右打者最高打率保持者の内川には大きな目標だ。最強右打者と呼ばれるためにも、超えないといけない。

 「とてつもない数字ですよね。簡単ではない。自分が首位打者をとった時も189安打。144試合出ることが前提になる」

 (3)歴史に名前を残す

 タカの一員となり未来に何かを残したい。究極の目標は、未来永劫(えいごう)語り継がれる最強の右打者となることだ。

 「右打者最高打率保持者と言っても、いつだれに抜かれるか分かりませんから。歴史に名前を残したい。とにかく常に100%のプレーする。優勝争いできるチームに移籍して自分がどれだけそのプラスアルファの部分になれるか。楽しみです」

 大きな目標を掲げたからには猛練習を行うしかない。自主トレでは徹底して下半身を強化。ダッシュ、ベースランニング、内外野全ポジションでのノックなど、体力強化につながるメニューをこなした。

 「パ・リーグの投手の特徴を把握するのはシーズンに入ってから。それまでは144試合、戦い抜く体をつくる」

 長嶋茂雄、野村克也、落合博満、秋山幸二…歴史に名前の残る偉大な打者たちと肩を並べられるか。広い福岡ヤフードームで打って打って打ちまくり、内川は伝説の男となる。【奈島宏樹】

 [2011年1月13日11時40分

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