マエケンあらためヒロシマケンタ!?

 広島前田健太投手(22)が13日、昨年優秀な成績を収めた広島県内のチーム、選手に贈られる「広島スポーツ賞」に選出され、広島市内で贈呈式に出席した。昨季は投手3冠の活躍で球界を沸かせた。今季は「優勝&パレード」で広島を盛り上げ「広島県の顔」になる決意だ。

 金属製の表彰状を受け取ると、両手でその重みを感じた。広島で頂点を極めたアスリートに贈られる大賞。前田健は金びょうぶの前で自覚たっぷりに言う。

 「広島を盛り上げるためにカープが頑張らないといけない。優勝を目指して戦います。広島がもっと盛り上がって熱くなるように頑張りたい。広島の顔になれるよう成長していきたい」。

 2010年の活躍で『前田健太』の名前は全国区になった。好調を保ち、不動のエースになるのが今季のテーマだが、一方でスケールの大きな夢も描く。

 「広島といえば僕の名前が挙がるよう、そこまでインパクトを与えられるように成績を残したい。そこまで行けば、すごい成績を残せていると思う」。

 06年秋に入団し、宮島を望める大野寮でプロの第1歩を踏み出した。大阪出身だが、いまや「広島愛」にあふれる。昨年8月6日。巨人戦に勝利すると東京で「今日はどうしても勝ちたかった理由がまだあります。今日は広島にとってはとっても大切な日」とブログにしたためた。原爆が投下された平和記念公園で祈りをささげたこともある。旧広島市民球場、マツダスタジアムでのファンの声援がパワーに変わる。

 「広島に来て、5年たって、ここに住み慣れた。カープが勝てば広島の人はたくさん喜んでくれる。負ければ悔しい気持ちだし、いろいろ言われることもあります。勝って優勝して、パレードしてみたいですね」。

 優勝は91年以来、19シーズン連続で無縁だ。昨季も5位で13年連続Bクラスの惨状。苦闘が続くからこそ、野望を口にした。パレードのV行進もその1つ。初優勝を果たした75年に行ったあと実施されていない。頂点への思いは前田健の原動力だ。前日12日に本拠地で今年初めてキャッチボールを開始。明日15日に自主トレのため、沖縄に入る。

 「あせりは全然ないです。沖縄では野球漬けの毎日になる。気持ちも引き締まってくる」正真正銘の『顔』として、広島を歓喜へと導く覚悟だ。【酒井俊作】

 [2011年1月14日11時43分

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