いつも謙虚なルーキーが、珍しく対抗心をのぞかせた。西武ドラフト1位の大石達也投手(22=早大)が涌井に挑戦状をたたきつけた。新人合同自主トレのノックでのこと。軽快に打球をさばく大石に、視察した渡辺監督が「一番うまいよね。元野手だからかな」と言えば、河田守備走塁コーチは「グラブさばきが抜群」と絶賛。早大には野手として入学し、3年春のリーグ戦で遊撃手として出場したこともあるだけに、本人も「フィールディングには自信があります」と言いきる。

 チームには2年連続でゴールデングラブを受賞している涌井がいるが、「涌井さんの守備は見たことがないですけど、負けないように頑張ります」と堂々の宣言。涌井は受賞の際「現役の間は、ずっと取れるように頑張る」と話しているだけに、簡単には譲れない。今季はエースと新人のフィールディング勝負にも注目だ。

 第2クール最終日の14日、プールトレーニングなどで体を動かし「(疲れが)ヤバイです」と苦笑い。それでも、20日前後に初ブルペン入りする予定に影響はなし。19日には春季キャンプの1、2軍振り分けを決めるスタッフ会議があるが「19日だとブルペンは入ってないので、遠投とかでアピールしたい」と、あくまで自然体を貫く。

 [2011年1月15日8時20分

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