日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)に「超実戦型」での育成プランが検討されていることが23日、分かった。2月1日からの沖縄・名護キャンプで実戦登板に注目が集まるが、現時点では対外試合限定になることが濃厚。紅白戦の登板は回避し、より公式戦に近い形での調整環境を与えられることになりそうだ。新人合同自主トレがオフとなったこの日、休日返上で早朝から練習した自覚十分の注目右腕にとって、プロに適応するための後押しになる。

 斎藤佑が最高の「疑似本番」を経て、目標の開幕1軍へ突き進む。球団関係者によれば、梨田監督ら首脳陣の間では、実戦登板は対外試合を中心に計画されているという。チームメート相手の紅白戦は3試合組まれているが、回避する公算が大きくなった。

 紅白戦は自軍が相手。故障に配慮し、特に主力打者には厳しい内角攻めが敬遠されるケースが多い。球種の仕上がりは確認できるが、完全に実力をアピールできない可能性もある。そんな制約を取り払うためにも、2月12日の練習試合・広島戦(沖縄)から始まるオープン戦などの対外試合のみで、登板機会を与えることが検討されている。すでに捕手を立たせて2度、ブルペン入り。やや物足りない様子で「打者を立たせて、捕手に座ってもらわないと分からない」と、実戦を意識しながら感覚を取り戻す段階に突入した。

 雨天中止でのスケジュール変更の可能性もあり、26日のスタッフ会議で方向性が出ることになりそう。紅白戦回避となれば、06年夏の甲子園以来となる中田との再戦は見られないが、話題よりも格好の予行演習になる。開幕1軍を前提としている梨田監督は「本人の意向もそうだし、あとはコーチ、トレーナーの意見も聞いて決める」と最大限、調整に配慮する腹づもりだ。

 斎藤佑はオフのこの日、早朝7時から千葉・鎌ケ谷の室内練習場に登場。ドラフト3位乾真大投手(22=東洋大)と約30分間のキャッチボールをし、ウエートトレーニングをこなした。「ピッチングに入る予定だったので、キャッチボールくらいはしておこうと。40球くらいは投げたい。明日は(捕手を)座らせようと思う」。今日24日の第4クール初日には捕手を座らせ、初めての本格的な投球を開始する予定だけに、精力的だった。

 [2011年1月24日8時27分

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