中日のキャンプ地の沖縄・北谷球場近くのアパートの一室で6日、外国人男性が血を流し死亡しているのが発見された。首に刃物のようなものによる切り傷があったことから、沖縄署は殺人事件の可能性が高いとみて捜査を始めた。現場は北谷球場のサブグラウンドから約20メートルの距離。チーム内に衝撃が広がった。

 キャンプ初の実戦形式のシート打撃が行われている最中だった。北谷球場近くでパトカーのサイレンが鳴り響いた。現場はメーン球場の東側にあるサブグラウンドから約20メートルの距離。球団関係者は「パトカーの音が、やけにうるさいなと思った」と話した。

 沖縄署などによると6日正午すぎ、北谷町美浜1丁目のアパートの一室で、この部屋に住む米軍嘉手納基地所属のカーティス・エクレストン米空軍1等軍曹(30)が血を流し死亡しているのを在沖縄米軍憲兵隊が発見、通報した。同署は、首に刃物のようなものによる切り傷があったことから、殺人事件の可能性が高いとみて捜査を始めた。同署によると、エクレストンさんは、玄関近くでうつぶせで倒れていた。首以外に外傷はなく、室内には争った形跡や物色された様子はなかったという。

 現場は嘉手納基地に近く、飲食店が立ち並ぶ繁華街の一角。付近に黄色いテープが張り巡らされ、立ち入り禁止となった。アパートの階段などは青いシートで覆われた。パトカーと憲兵隊の白い車両が何台も並び、腰に拳銃をぶら下げた隊員らが険しい表情で動き回った。午後4時すぎにサブグラウンドで堂上剛が居残り特守で泥にまみれているころ、遺体を乗せたとみられる黒いワンボックスカーが現場から走り去った。

 練習は予定通り行われた。西川球団社長は「無差別殺人が起きたわけではない。球場のファンを避難させるとか、選手をどうこうとか、特にそういうことは考えていない」と話したが、新外国人グスマンは「ホントなのか?

 何ということだ!」と目を見開き、驚いた。主砲和田も「状況はどうなんですか?

 誰が亡くなったんですか?」と報道陣に逆取材。今日7日のキャンプ初の休日を前に、チーム内には衝撃が広がった。

 [2011年2月7日7時16分

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