ソフトバンク和田毅投手(29)の新型グラブが、公式戦で使用できない可能性が12日、浮上した。1月から、編み目に名字のイニシャル「W」の文字が刺しゅうされたものを使っているが、審判団から規則で違反となる「用具の改造」との指摘を受けた。近日中にも用具の協議委員会の議題として挙がることになったが「限りなくクロ」と指摘された。

 「せっかく(グラブが)なじんできたところ。いまさら言われても。今、使っているグラブを改良していくしかないですね」

 審判の1人は「はんこのように機材で押して文字を入れるのは認められている。だが、材質を切り取って文字を入れるのは改造と見なされ、試合での使用は認められない。和田のグラブはこれに当てはまる可能性が高い」と説明した。和田のケースは、革の一部を切り取った部分に、刺しゅうが入っていたようだ。

 寝耳に水の和田は急きょ、編み目部分を交換するなど、グラブの改良に取りかかることになる。高山投手コーチも「投手は繊細だから。もっと早く(審判団から)言ってほしかった」と話した。

 10日に左肘の張りを訴えたが、この日は遠投を繰り返した。13日にはブルペン入りする予定。回復ぶりに手ごたえを感じていた。杉内との「開幕投手争い」が注目される中、思わぬ物言いがついた。

 [2011年2月13日10時1分

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