楽天から移籍した横浜渡辺直人内野手(30)が、3本の二塁打で猛アピールした。キャンプ3度目の紅白戦に「1番二塁」で先発出場。5打数4安打5打点の大爆発に「シーズンにとっておきたいね」と充実の表情を見せた。

 1打席目に三振を喫し、迎えた3回の第2打席。直球を中越えにはじき返し、二塁打ショーが幕を開けた。4回、8回の2本は左翼線へ。すべて2ストライクと追い込まれてからの安打だった。「打てる球を待って仕留められたのは大きい」と、変化球をカットしながら直球を見極めて振り抜いた。打撃で常に頭に置くのは「内から振るイメージ」。この1点に集中して、結果に結び付けた。

 このキャンプから二塁の守備練習を本格的にスタート。古巣で務めた遊撃へのこだわりは持ちながらも、新しいポジションに貪欲に取り組む。この日も3度の守備機会をきっちりこなし、対応力の高さを見せた。「レギュラーを与えられているわけじゃないから」と、バットも守りも結果を最優先する。「すべての人に僕はこういう選手だとアピールしないといけない」。沖縄入りした際には、選手バスに置いてけぼりを食い“出遅れた”が、しっかり追いついた。この勢いで全力で定位置争いを勝ち抜く覚悟だ。【佐竹実】

 [2011年2月17日7時46分

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