アレレ、2被弾…。2年連続開幕投手が決定的な広島前田健太投手(22)が29日、巨人との練習試合に先発し、精彩を欠いた。今季最長の6回を投げたが、11安打5失点と乱れた。身上である低めへの制球力を発揮できず、浮いた球を痛打されるケースを繰り返した。

 昨季の沢村賞右腕は「結果的に点の取られ方が悪いのは反省です。全体的に打たれたときは高かった」と振り返った。3、5回の失点はいずれも2死走者なしから。大野投手チーフコーチも「しっかり投げきれなかった。いいものを出そうと気負いすぎたというか(投球の)間が早かった」と言う。開幕戦に向けて球威など課題を残した。

 6回には長野の放った強襲の打球がグラブに直撃するなど冷や汗のシーンもあり、悪天候もマイナスに働いた。“ウミ”を出し切った前田健は「悔しいけど、シーズンじゃない。その分、いま打っておいてもらえれば。ここから開幕モード。気持ちを入れて集中したい」と気合を入れ直した。