<慈善試合:ヤクルト6-1広島>◇3日◇神宮

 広島の新守護神デニス・サファテ投手(29=オリオールズ3A)が、来日最速の156キロをマークした。ヤクルトとの慈善試合に3番手で登板。神宮球場で150キロ超の速球を連発した。ソロを浴びて対外試合9試合目で初失点を喫したが、守護神として首脳陣の信頼は変わらない。

 コイの新守護神が初の関東遠征で剛球を披露した。3番手として8回から登板。ヤクルトの5番相川に対して、名刺代わりの152キロ速球を投げ込むと、2球目にはこの日最速の156キロ。観客席がどよめいた。スライダーでさえ142キロを記録した。

 ただし、ゼロ行進を続けてきた右腕も、対外試合9試合目で初失点を喫した。1死後、バレンティンに148キロの高めのボール球を強引に左中間スタンドに持っていかれた。これが来日初の被弾。これまで登板した対外試合8試合ではすべて三振を奪ってきたが、それもゼロに終わった。

 「失投です。そのほかはいいところに投げられたんだけどね。まあ、いつかは失点はするよ」。

 サファテは冷静に振り返った。失点はしたものの、対外試合9試合9イニングで1失点。27のアウトのうち、奪三振は実に18個を数える。

 米国時代には100マイル(約161キロ)を投げたこともある。キャンプからその剛球でアピールを続けた。3月初旬に夫人の出産に立ち会うため米国へ一時帰国したが、再来日してからも投球の安定感に変化はない。勝負どころで三振を奪える球威を武器に、永川勝、シュルツ、横山がいない中で、守護神としての地位を確立した。

 「ストレートはいい感じで投げられている。いつでもいける。シーズンに入っていい働きをしたいね」。

 156キロをマークしたことに胸を張った。大野投手チーフコーチも「ホームランは抜けた球で、気にしてないよ」と信頼は変わっていない。首脳陣はサファテにどうつなぐかを考えて「勝利の方程式」を模索中。100マイル男がコイの最終盤を預かる。【高垣誠】