<慈善試合:横浜0-6阪神>◇3日◇横浜

 これがホームラン打法デ~ス!

 虎の最強1番マット・マートン外野手(29)が先頭打者弾を放った。飛びにくい統一球も何のその。「ハマの番長」三浦から右翼ポール際にズドン!

 メジャーの強打者プホルス(カージナルス)らを参考に、オフから取り組むパワー重視型フォームは完成間近。214安打助っ人が進化する。

 「ボチボチッ!」。試合後、チームバスまでの通路。薄暗い駐車場を歩きながら、マートンはニッコリ笑った。愛用する日本語のフレーズに力を込めた。

 17本塁打に終わった昨季からのパワーアップに挑戦中。初回、その成果を披露した。2ボール2ストライク。横浜三浦の真ん中高め140キロ直球を叩いた。舞い上がった低反発球はなかなか降下せず、予想以上に伸びて右翼ポール際席へ到達。11年初の先頭打者弾でチャリティーマッチを彩った。

 マートン

 去年と比べて違いが出ているのかどうかは分からないけど、やろうとしていることは変わらない。アップダウンを減らして、良い状態を続けることが大事だと思っている。

 日本新記録のシーズン214安打を放ったオフ。10年連続で3割・30発・100打点を誇るカージナルス・プホルスらメジャーの強打者を参考にフォーム改良を開始した。すり足だった左足の上げ幅を大きくし、トップの位置をミートポイントから遠ざけた。時には悩み、不振に陥り、ようやく「ボチボチ」の領域までたどり着いた。

 練習前、この日43歳の誕生日を迎えた金本への敬意を表した。「メジャーでも投手なら長くやっている選手も多いけど、野手はなかなかいない。投手ならモイヤーがいるけどね。カネモトサンはすごいよ」。昨年12月に48歳で左肘靱帯(じんたい)手術を受け、49歳で迎える来季の復活を目指す、メジャー267勝左腕モイヤー(前フィリーズ)も引き合いに出すほど尊敬する。「センパイ」のように太く長いプロ生活を送りたい-。そんな気持ちが強い向上心の糧になる。

 試合前には義援金の募金活動に参加。被災地への思いを胸にプレーした。2回2死二塁からは左中間適時二塁打も放ち、2安打3打点。一方で8回2死満塁の好機で横浜江尻にタイミングが合わず空振り三振。まだわずかに改善の余地は残されている。

 マートン

 今日は6打席中、3打席は良かった。でも、それが4打席、5打席になるようにね。状態は悪くない。もっと良くなる。

 3月16日の練習試合オリックス戦(甲子園)以来、11年2本目の1発。2本とも右方向にたたき込み、パワーアップの印象は強まっている。ここ4試合で17打数7安打。いや、まだまだ。進化したマートンの到達点は、もっと高い場所にある。【佐井陽介】