<オリックス0-4日本ハム>◇21日◇京セラドーム大阪
待望の1発が、やっと出た。日本ハム中田翔内野手(22)が、今季1号本塁打を放った。2回1死から、先発フィガロの150キロ直球を弾丸ライナーで左翼席に運んだ。開幕8試合27打席目で飛び出したチームを勢いづける先制弾は、昨年8月20日西武戦以来のアーチ。チームは今季初の同一カード3連勝で4連勝を飾り、ソフトバンクと並んで首位に浮上した。
中田らしいフルスイングだった。2回1死。1ボールから、オリックス・フィガロの150キロ直球を振り抜くと弾丸ライナーで左翼席へ突き刺さった。今季8試合目で飛び出した1号アーチだった。
引き揚げたベンチ内では、ホフパワーから「どんな気持ちだ?」と聞かれ「アイム、ハッピー!」と笑った。9回にも中前打を放ち2試合連続のマルチ安打。前々日に初安打、前日初打点を記録し「ここからは打てそうな気がする」と爆発を“予言”していたが、現実になった。もちろん試合後はヒーローインタビュー。2安打3打点の前夜、ひそかに「自分かと期待した」が、呼ばれなかった。1日遅れで“主役”となり、スタンドからの声援に納得の笑顔で応えていた。
「1球目から積極的にいこうという気持ちでした。振れているという感じは出てきました。悪いときは中途半端なスイングになっていたので」。開幕から無安打が続いても、自分の流した汗を信じ、耐え続けた。オフから取り組んだ、脇を締めることに重点を置いた打撃フォーム。「今年は自分のスイングができれば結果はついてくると思っていた。自信は持っています」。迷っても、立ち返る場所があった。
昨季は初本塁打から11試合で8本塁打と大ブレークしながら、シーズン終盤は“尻すぼみ”。「あのときは鬱(うつ)になるかと思ったくらい」。外食に出た帰り道では、失礼な酔っぱらいのファンから打撃指導を受けたこともある。「構えが悪い」「バットが下から出ている」。屈辱だったが、中田は「はい。頑張ります」と言って、最後まで話を聞いた。「応援してくれているわけだし、今は結果が出ていないから、仕方がない」。スタンドからのヤジに、いちいち怒っていた時期もあるが、気持ちにゆとりがでてきた。
今季初の同一カード3連勝で、ソフトバンクと並んで首位に浮上した。「波に乗っているので、ここで終わらずに1勝1勝積み上げていきたいです」。7番にいる中田が本領を発揮すれば、自然とチームは上昇カーブを描くことになる。【本間翼】



