“法大の異端児”についに春が訪れた。軟式出身の助川太志投手(4年=茗溪学園)が首位を走る慶大打線を5回無失点に封じ、リーグ戦初勝利を飾った。野球部にはほとんど出身者がいない全て英語で講義を行うグローバル教養学部(GIS)に在籍し、TOEICは905点の高得点保持者。文武両道を極めた法大のエースが慶大Vに待ったをかける。
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助川の努力が報われる瞬間が訪れた。慶大打線を5回2安打無失点に封じ、完封リレーに貢献してリーグ戦初勝利を挙げた。「まさか自分が入学した時には神宮の舞台で1勝を取れるなんて、夢にも思ってなかった」。軟式野球出身が国内トップクラスの大学生が集う舞台で目に見える結果を残した。「しっかり努力を続ければ、すごいところに連れていけることを証明できた」と力を込めた。
茨城・茗渓学園中3年時の進路選択で甲子園を目指せるような強豪で野球を続ける選択もあったが、迷った末に内部進学を選んだ。軟式野球に打ち込む高校3年間を過ごし「自分の心の中で、どうしてもレベルの高いところから逃げてしまったという負い目があった」と振り返る。あの時の後悔が法大進学へと突き動かし、一般受検組対象のセレクションの末に入部を認められた。
入学当初は硬式への適応に苦しんだが、今春は全カードで第1戦を託されるほどまで成長を遂げた。卒業後は野球継続か、幼い頃からの夢だったというパイロットで模索中。高校軟式出身者が法大のエースに上り詰めるまでのストーリーには、まだまだ見逃すことができない面白さが詰まっている。【平山連】



