<阪神4-3横浜>◇22日◇甲子園
阪神新井貴浩内野手(34)のライナー性の打球が、横浜の右翼を襲った。同点の9回2死一、二塁。右翼の吉村は追いついたが、大歓声の後押しを受けた打球を捕り損ね、幸運なサヨナラ二塁打となった。「やった~って感じでした」。チームの連敗を2で止めるサヨナラ打を放ったヒーローは笑顔で振り返った。
「おい、エラーやぞ、エラー。ほら!」。二塁付近で歓喜の輪が解けたあと、金本と城島がスコアボードを指さした。「え~?」。新井貴は目を丸くして振り向いた。もちろんエラーではない。スコアボードには「H」マーク。見事にダマされた…。3人は顔を見合わせて大爆笑した。
開幕から接戦が続き、2連敗で迎えた横浜戦。延長戦が見えてきた直後の9回の好機。「ここで決めるんだと思って打席に入りました。最後はああいう形で自分に回ってきたけどチーム全員の力だと思う」。主砲が逃すはずがなかった。
阪神にとっては今季2度目のサヨナラ勝ち。前回の19日巨人戦は延長10回に弟の新井良が決めた。その3日後に今度は兄だ。打球方向も同じ右方向。「(打球の)質が違うでしょ。僕のは芯ですから。まだまだ、まだ弟には負けないですよ」。うれしそうに笑った。
監督通算150勝目の真弓監督も満足した。「4番が打ったのはよかった。僅差の試合が続き、緊張感がある」。もう沈滞ムードはない。新井貴がつくった勢いが、虎の背中をガツンと押していく。【柏原誠】



