<阪神4-3横浜>◇22日◇甲子園
阪神マット・マートン外野手(29)はご機嫌だった。「9回に新井兄弟を使うのがキーポイントだから」。接戦を制してサヨナラ勝ち。19日巨人戦は弟良太、この日は兄貴浩とサヨナラ打の2人を冗談交じりにたたえたが、間違いなくM砲も主役の1人だった。
2回2死二塁、横浜ルーキー須田から先制の左翼線二塁打。逆転された直後の7回は、先頭でハミルトンから同点の左越え2号ソロ。すぐさま試合を振り出しに戻し、9回1死では三塁内野安打でサヨナラ劇をお膳立て。今季2度目の猛打賞は濃厚な内容だった。
「『振りすぎ』をなくせている。オーバースイングになると左肩が開いてバットスピードが遅くなる。下からバットを持ち上げようとしてしまう。その2点に気をつけた。ライト、センターを意識して良い方向に向かっているね」。
「特別なフライデーだからね!」。今年は2日後の4月24日がイエス・キリストの復活を記念する復活祭の日。復活祭前の金曜日は聖金曜日と呼ばれ、イエス・キリストの受難と死を記念する1日だという。敬虔(けいけん)なクリスチャンでもあるM砲は、この日の勝利を特別に喜んだ。
常にチームメートを気遣う。8日前、甲子園クラブハウスの選手家族ルームに子供部屋ができたと知れば、自宅にあったおもちゃを寄付。金本の連続試合出場が止まった翌日16日には、金本の打席で盗塁死した俊介に優しく声をかけた。
「『良いプレーをしてる。メッチャイイバッター』と言ったんだ。自分も若いころは同じように失敗した。だから、そういう時は声をかけようと思っている」。
そんな男だから、みんなで勝ち取った1勝がうれしかった。【佐井陽介】



