<楽天4-3日本ハム>◇23日◇ほっともっと神戸

 3つの塁がすべて埋まると、日本ハム中田翔内野手(22)の腕がなった。2点を追う4回2死満塁。楽天永井の初球フォークを、体勢を崩されながらも三遊間へ転がして同点打を放った。「チャンスだったので、甘いボールを逃さず積極的に打っていこうと思っていた」。開幕から20打席目で放った今季初安打から、これで5試合連続安打。「恐怖の7番」として、相手投手に脅威を与えている。

 プロ入り4年目。満塁での通算成績は6打数3安打5打点と上々だ。「チャンスに強い打者になりたい」と目標を口にするが、ベンチの信頼度は増している。英語がまったくわからなくても、外国人助っ人とは物おじせずにコミュニケーションを取り、ボディーランゲージで笑い合う。好機でも消極的にならないのは、打席でも一緒。「(今は)ボールが見えています。初球からいけたことがよかった」と自己分析した。

 だが7、9回の打席は連続三振を喫し、チームもサヨナラ負けで連勝は「5」で止まった。「打てなかった打席も悔しいし、勝てなかったことも悔しいけど、切り替えてやっていきたい」と、前だけを見つめた。【本間翼】