<阪神3-1中日>◇15日◇甲子園

 阪神鳥谷敬内野手(29)が中日戦(甲子園)での遊撃守備で右手人さし指を負傷し、途中交代した。試合中に球場を離れ、西宮市内の病院で「右手人さし指爪床(そうしょう)裂傷」と診断された。エックス線検査の結果、骨に異常はなかったが、交流戦開幕試合・17日オリックス戦(京セラドーム大阪)の先発出場が厳しくなった。

 アクシデントが起こったのは、1回表2死二塁。4番和田の遊ゴロがイレギュラーし、右手人さし指を突きながら一塁送球した。その際に爪が剥がれかけて流血。1回裏の打席で代打上本を送られた。

 鳥谷は昨季も、5月25日ロッテ戦(甲子園)の試合前練習中にノックの打球がイレギュラーして右手人さし指を突き、試合を途中交代。次戦から4試合スタメンを外れ、代打出場に専念した。常川チーフトレーナーは「(状態は)去年より、ひどいと思う」と説明しており、軽症ではない。

 今後は患部を医療用テーピングで固定。この日の登録抹消はせず、経過を見て17日オリックス戦以降の試合出場を判断する見込みだ。昨年の負傷時も送球再開まで時間を要したことから、当面の遊撃先発出場は絶望的。状態次第でDH先発出場、代打出場などの可能性を模索する。木戸ヘッドコーチは「もう1回、見てから」と説明。久慈守備走塁コーチは「痛みがなければ、打ったり走ったりが出来る」と期待した。

 鳥谷本人は試合後、「(今後の試合出場は)明後日の状況もあるんで何とも言えない。できることをするだけ。あとは(首脳陣に)任せます」とコメント。04年9月9日ヤクルト戦からこの日まで916試合連続出場する鉄人の存在は唯一無二。1日も早い完全復帰が望まれる。【佐井陽介】