<中日3-5ソフトバンク>◇15日◇ナゴヤドーム

 交流戦Vを決めても、ソフトバンク秋山幸二監督(49)に、派手なアクションは何1つなかった。

 試合後、いつものように選手とハイタッチ。それだけで十分だ。優勝監督インタビューでの異例シーンも、戦いの途中であることを物語っていた。「1戦1戦戦ってきた積み重ね。選手が1戦1戦集中してやった結果」と、ニコリともしなかった。

 「野球は相手がいるスポーツ。感情を表に出さない方がいい。例えば、感情を出す投手と対戦したら、打者はどう思う?

 やりやすいだろ。俺は現役のときも、相性の悪い投手と対戦するときだって、絶対に『苦手』って言わなかった」。ひょうひょうとしつつ、厳しさを忘れず、大胆な手を打つ。就任3年目の秋山流タクトが浸透している。

 今季を象徴する1回の先制パンチで優勝をたぐり寄せた。1回1死二塁。内川が、昨季10打数1安打と苦手のチェンの直球を中前へはじき返した。今季1回に打点をあげたのは10度目でチームは8勝2分け。3回にも2打席連続の適時打でリードを広げるなど3安打2打点と大暴れ。「1、2番がしっかりチャンスをつくってくれた。プロに入って初めての優勝。素直にうれしい」と、横浜で3年連続最下位を味わったヒットマンは素直に喜んだ。

 圧倒的な力で交流戦を制した。内川が「まだシーズンは半分もいっていない。一番の目標はリーグ優勝と日本一。喜ぶのは今日だけ」と言えば、秋山監督も「まだ明日があるだろう」と淡々と言った。ゴールはまだ先にある。