<中日3-5ソフトバンク>◇15日◇ナゴヤドーム

 ソフトバンクが、史上最速タイとなる21試合で、2年ぶり3度目の交流戦優勝を決めた。内川聖一外野手(28)が初回に先制の適時打を放つなど、得意の速攻で主導権を奪い、中日に5-3で快勝。通算成績を17勝2敗2分けとして勝率1位を確定させ、賞金5000万円を手にした。勢いをそのままに、リーグ連覇へ突き進む。

 喜びがぐっと込み上げてきた。交流戦優勝。内川は、プロ入り後、初めて優勝を経験した。左翼席のホークスファンに向かい深々とおじぎした。そして、初めてのVの味をかみしめた。

 「1、2番がしっかりチャンスをつくってくれた。プロに入って初めての優勝。素直にうれしいという気持ちです」。

 初回1死二塁。いきなりのチャンス。昨季10打数1安打と苦手の中日チェンの2球目だ。141キロの直球を中前へ、はじき返した。得意の先制パンチでダメージを与えた。

 3回1死二塁では、低めに外れた変化球に食らいついた。打球は右前へポトリと落ちた。2打席連続の適時打でリードを広げた。6回にも左前打を放ち、3安打2打点と大暴れだ。

 昨季はリーグ優勝したが、チーム打率はリーグ5位。打力アップがチームの課題だった。内川が加入した今季は打線にグッと厚みを増した。交流戦で、セの各チームを寄せ付けずに17勝2敗2分けと圧倒的な強さを見せつけた。

 チームのためにプレーする。下位に低迷した横浜では、そんな当たり前のことに集中できなかった。ヒットを打っても充実感がわいてこなかった。ストレス発散のためにチームがベンチに用意したサンドバッグをボコボコに殴って、やり切れない思いをはき出した。

 ソフトバンクに加入後は、ワンプレーの重みにやりがいを感じる。自分の打撃が勝利に直結する喜び。孤軍奮闘していた横浜時代とは違う。個人契約を結ぶ武野顕吾セラピストは「犠飛でベンチで喜びを爆発させる内川選手にびっくりした。横浜ではあまりなかった」と話した。

 内川

 まだシーズンは半分もいっていない。一番の目標はリーグ優勝と日本一。喜ぶのは今日だけ。僕にはまだまだやるべきことがある。このうれしさに気を緩めることなく、プレーしていきたい。

 まずは区切りのVを決めた。貯金は22。秋にはもっと心から喜べる歓喜の時が待っている。内川加入でつながりを増した強力打線を武器に、ソフトバンクはさらに白星を積み上げていく。【奈島宏樹】