成人となった自分に“5カ条の御誓文”だ。西武菊池雄星投手が17日、20歳の誕生日を迎えた。報道陣から銀色のネクタイとバースデーケーキをプレゼントされ、満面の笑み。そして「去年はいろいろなことがあった。蓄えた力を爆発させたい」と決意を新たにした。

 次々に目標を掲げた。(1)初勝利。12日の初登板は3回途中KOだっただけに「そこしか見てません」(2)大人の投球。現在スプリット系のボール完全習得に挑戦中で「まずは真っすぐ。でも1軍は勢いだけじゃ抑えられない」(3)8月31日の楽天戦(盛岡)で地元凱旋(がいせん)登板。「知り合いからプレッシャーかけられてます」(4)成人の自覚。「(酒席のマナーなど)先輩方に教えていただきながら、失敗することがないように」(5)泣かない。12日の試合後は感極まって涙をこぼしたが「もう泣きません。あれは19歳の自分です」。“大人の雄星”が立てた誓いは5つになっていた。

 左肩痛に悩まされたルーキーイヤーから1軍デビューまで、少しのいいこととたくさんの悪いことがつまった19歳の1年は終わった。輝かしい1年を送るために、まずは再昇格へ向けて2軍で牙を研ぐ。【亀山泰宏】