<オールスターゲーム:全セ9-4全パ>◇第1戦◇22日◇ナゴヤドーム
初出場のソフトバンク松田宣浩内野手(28)が、初打席で左翼線へ華麗な二塁打を放った。大相撲名古屋場所で大関取りを狙う琴奨菊とは親友で頻繁にメールで連絡を取り合う仲。すぐ近くのナゴヤドームで、負けじとハッスルプレーを見せた。前半戦3試合連続アーチ締めで球宴に乗り込んだ松田が、勢いそのままに初体験の祭典を満喫した。
初めての大舞台でも実力を発揮した。全パの5番として先発した松田に初打席が回ってきたのは2回。先頭で打席に立つと3球目だった。114キロの変化球を三塁線へ運び、チャンスをつくる。7番糸井の中前安打では二塁から一気に生還した。2点目のホームに滑り込んだ。球宴前の西武3連戦では3試合連続本塁打。乗っている男は、お祭り舞台でも輝いた。
「何もかも初めてなんで、楽しかった。来た球を思い切り振ることだけを考えた。シーズンの勢いをつなげることができた」
守備でも華麗に舞った。初回にはマートンの三ゴロに対し、右へ飛びつき一塁へ素早く送球した。好守を打撃につなげ、あこがれの球宴で輝いてみせた。
同じ名古屋にいる琴奨菊に勇気を送る球宴デビューだった。安打を届けたかった親友がいる。大関を狙う琴奨菊だ。知人の紹介で2年前に知り合い意気投合。名古屋場所前に「頑張ってください」とメールを送った。順調に白星を重ねる姿に勇気をもらった。この日、琴奨菊は敗れて後がなくなった。だから少しでも勇気を送る活躍を見せた。
「琴奨菊関は熱い方。大関になれば、しっかりお祝いしたい」
自身の家族にも感謝の気持ちを送る安打だった。両親と双子の兄、教明(のりあき)さんが観戦に訪れた。特に兄とは岐阜・中京高2年の時、夏の甲子園に出場した仲。当時は松田ツインズとして注目を集めたが、兄の方が素材が上というプロのスカウトの評価だった。だが、陰で努力を重ねた結果、弟はプロ入りを果たし、球宴の舞台に立つスター選手へ成長した。
「家族は全員招待しました。自分がプレーしているところ見てもらってうれしい。交流戦の時は活躍できなかったから。とにかくいい経験になりました」
全パのクリーンアップとして、全国に「松田」という名前をアピールした。そして、親友の大関昇進を少しでも援護射撃する一打だった。【奈島宏樹】



