<広島7-0横浜>◇11日◇マツダスタジアム

 広島前田健太投手(23)は、快投を見せつけたのに、お立ち台での第一声は悔しげだった。自分でも記憶がないという快挙を逃したからだ。「ノーヒットいけたんで狙ったんですけど、無理でした」。6回1死までパーフェクト。7回2死までノーヒット。東出ら野手からも「狙え」と声がかかる。もちろん、その気だった。

 「今日は真っすぐに力が伝わっている感じで、今年の中では一番の感覚だった。2、3回ごろからいけるんじゃないかと。意識せずに打たれると後悔するので思い切り意識して1本も打たせないつもりでした」。だが、21人目の打者筒香に外のスライダーをセンターオーバーの二塁打され、快挙は消えた。だが、その後の投球は圧巻だった。8回は3者三振。9回にも2個の三振を加え、自己最多の13奪三振。最後までキレキレの投球で2年連続の2桁勝利を達成した。「9勝とは全然印象が違うので大きいと思います」。

 投球回数も200回を突破した。広島で2年連続の200回達成は89~91年に3年連続で達成した川口以来、20年ぶりの快挙だ。昨季獲得した最多奪三振のタイトルでも、阪神能見に並んだ。「三振を取るタイプじゃないが、取れるチャンスがあれば狙ってみたい」と意欲を見せた。