阪神の次期監督候補として、外部招聘（しょうへい）の場合は日本ハムを退団する梨田昌孝監督（５８）に一本化したことが１６日、分かった。真弓明信監督（５８）の辞任決定を受け、今日１７日から後任人事の選定作業が活発化することが確実だ。内部昇格の和田豊１軍打撃コーチ（４９）、元２軍監督の平田勝男氏（５２）ら生え抜き候補とともに、「ポスト真弓」を慎重に検討していく。

　坂井信也オーナー（６３＝電鉄本社会長）は「何も考えてないことはない。こういう事態を予測していなかったわけではない」と話した。後任人事に関しては全くの白紙ではなく、今日１７日にも大阪市内の電鉄本社で、南信男球団社長（５６）ら首脳陣と何らかの話し合いが行われる模様だ。

　外部招聘の場合は梨田監督に一本化した。近鉄、日本ハムでそれぞれリーグ優勝を経験。若手の育成にも定評があり、実績は申し分ない。しかし現役時代も含め、セ・リーグの野球を経験したことがなく、人気球団の阪神で力を発揮できるかは未知数。また日本ハムを率いて、ＣＳ進出を決めており、新チーム作りまでに相当な時間を要する。この点を踏まえて、慎重に調査を続けていく方向だ。

　生え抜きでは内部昇格の和田打撃コーチ、元２軍監督の平田氏らが候補に挙がっている。２人とも、選手の特徴やチームの現状をよく把握しており、新体制の移行もスムーズにできる。秋季キャンプから指導に当たれるという点でも、時間的なロスは少ない。

　新監督の選定は、この３人を中心に進められるのは確実な情勢だ。坂井オーナーは「できるだけ早くといっても、今日言って、明日というわけにはいかない。僕が直接面接するようなことはしない。フロントも一丸となって、監督とともにやっていかないといけない」と話していた。