オリックスが坪井智哉外野手(37)にコーチ就任を要請したことが29日、分かった。9日に戦力外通告を発表。野手コーチなどの名称で職域を限定せず、幅広くコーチ経験を積ませるポストになる。

 坪井は昨年オフに日本ハムからのコーチ打診を断り、現役続行を志望。米国での入団テストに備え「日本で野球をすることはないのかと心が折れかけていた」矢先に入団が決まった。岡田監督が阪神の2軍のコーチ、監督時代の選手という縁もあり恩返しを誓っていた。今季は3試合8打数2安打1打点。それでも岡田監督が「数字以外の目に見えない力もプラス」と話したように2軍でも真剣な姿勢は若手の見本だった。球団はプロ14年で1036試合、通算打率2割9分2厘の豊富な経験や見識を、コーチとして次世代の選手育成に役立てたい考え。

 また小林雅英投手(37)にも投手コーチを要請。05年ロッテではセーブ王で日本一に貢献。日米通算234セーブと名球会入りまで16セーブだった。今季6試合登板で戦力外通告を受けていた。村山球団本部長は「いいものを持っているので何らかの形で考えたい」。2人とも2軍スタッフの就任が有力視される。